九条の会詩人の輪 よびかけ人・世話人・事務局一同より

             緊急声明

 

ひとつひとつの命を見つめる詩精神の原点から緊急声明を発表します。
政府は大幅な会期延長の上、集団的自衛権の行使を可能とするために、自衛隊法等を改正するとともに、新法を制定しようとしています。新安保法制(戦争法案)は、これまで憲法に違反するとして認められなかった自衛隊の戦闘活動を可能とするものです。日本が攻撃されていない場合にも実力行使を認め、周辺事態に当たらない場合であっても米軍及び米軍以外の他国軍隊に対する支援を可能にし、一部の活動については現に戦闘行為が行われている現場での実施も可能にしてしまいます。


 すでに憲法学者の多くが違憲の判断を示し、地方新聞の多くも違憲の論調を明確にしているように、これは恒久平和主義を定める憲法前文や第九条及び立憲主義に明確に反するもので許されないものです。
 自民党、公明党の連立である安倍政権は、特定秘密保護法を制定、「積極的平和主義」の名のもとに戦争参加の道を開き、戦前から戦中にかけて行われた「転進」や「玉砕」などの言葉の言い換え、沖縄辺野古の新基地建設強行など、「戦争のできる国」への動きを見せてきました。マスコミ懐柔の政策も大問題であり、自民党若手議員の勉強会「文化芸術懇話会」の場を使っての、反論を許さない姿勢にもあらわれていて、きわめて危険な状況です。


 私たち「九条の会詩人の輪」(賛同者1119名)は結成から十年間、思想信条や政党支持の違い、詩文学の考えの違いを超えて、平和憲法九条支持の一点で運動してきました。何よりも詩と文学を大切にするからこそ、その原点であるひとつひとつの命をないがしろにする動きには強く異議を唱えてきました。文化的な世界友好の心を守るためにも、多様な日本文学の今後を守るためにも、私たちは新安保法制(戦争法案)に反対し、法案の撤回を強く求めます。そして、国民・市民の多数が納得してもいない九条改憲の動きにも強く抗議します。

二〇一五年七月十日
九条の会詩人の輪 よびかけ人・世話人・事務局一同  
 
よびかけ人
  葵生川玲、青木はるみ、秋村宏、浅井薫、浅尾忠男、有馬敲、安藤元雄、
  磯村英樹(故人)、茨木のり子(故人)、大崎二郎、甲田四郎、小海永二、
  小坂太郎(故人)、小森香子、佐相憲一、芝憲子、嶋岡晨、白石かずこ、
  杉谷昭人、宗左近(故人)、土井大助(故人)、中正敏(故人)、
  野田寿子(故人)、福中都生子(故人)、黛元男、ワシオ・トシヒコ

世話人
  中原道夫(世話人代表)、柳生じゅん子、佐川亜紀、田中眞由美、
  堀内みちこ、柴田三吉、青木みつお、井上優、中村花木、斎藤彰吾、
  中村純、左子真由美、稲木信夫、佐野周一、坂田トヨ子、草倉哲夫、
  鈴木太郎、荒波剛、榊次郎、原圭治

事務局
  佐相憲一(よびかけ人兼任)、洲史、木島章、梅津弘子、ゆあさ京子